第2章 悪戯エメラルド【A×S×?】
【JUN】
パタン…と閉じた寝室のドア。
静かな部屋の中で…翔くんと二人きり。
相葉くんにはあんな言い方したけど
躊躇する気持ちがないかっていったら
そりゃ…ある…少しは。
愛し合ってる二人に、こんなこと…
でも俺だって…っ
俺だってずっと翔くんのことをっ…
広いキングサイズのベッドの端に腰かけて
「…きて?」
翔くんに手を差し伸べれば
俯いていた顔を少しだけ上げて
ゆっくりと近づいてくる。
翔くんの手が俺の手を握った瞬間
強く引いて腕の中に抱きとめた。
俺の腿に跨る翔くんを
ギュッ…と抱きすくめる。
「あぁ…翔くん……」
この手に抱くことを焦がれ続けてた
翔くんの温もり…滑らかな肌…甘い香り…
「…ずっと…ずっと好きだった…っ」
首筋に鼻を埋ウズめながら
絞り出すように気持ちを解放する。
「…松潤…」
翔くんの手が背中に回って
弱いけれど…でもキュって力を込めてくれる。
「今日は…潤て呼んでよ…」
「…じゅ、ん…」
少し体を離して
長い睫毛をふるふる揺らしながら
そっと俺を見下ろすその眼差しが
とてつもなく…綺麗…
「…怖い?」
緩やかに首を横に振る翔くん。
「…怒って、る?」
「…潤……1回だけ、だよね?」
俺の質問には答えずに
凛とした瞳で詰問してくる。
「嵐のために…1回だ、け……ん、んんっ…」
それに答えたくなくて
今度は俺が質問をスルー…
ゴチャゴチャ言う唇を荒々しく塞いだ。
「…んん…じゅ、んっ…は、ぁっ…んふっ…」
息継ぎに薄く開いた唇をこじ開けて
舌を捩じ込んで翔くんのを吸い上げる。
あぁ…
なんて…甘いんだよ…
この吐息も
この舌の熱も
アイツはずっと欲しいままにしてきた…
そう思ったら
身体の中を一気に熱が駆け巡って
バスローブをガッと開いて肩を晒し
鎖骨に噛みつくように口づける。
「あっ…ダメっ…そんなに吸っ……あぁっ…」
紅く咲いた花の横を
尚も強く吸い上げて…
例えすぐに消えてしまっても
今だけは…俺の痕跡を残したい。
この腕の中の愛しい人を
俺のものだと思いたい。
激情に突き動かされるように
バスローブを更に暴いて
不安そうに小さく震える
胸の尖りにしゃぶりついた。