第2章 悪戯エメラルド【A×S×?】
【MASAKI】
精一杯、おどけて見せたけど、
招かれざる客だったことは明らかで。
松潤の見たこともないような冷たい眼差しに、心が折れそうになった。
でも……
ここまで来たら引くに引けないよ。
松潤が、何考えてるのか分からないけど、
分からないからこそ、
ちゃんと翔ちゃんのこと、守らなきゃ!
だって俺は、翔ちゃんの騎士だし!!
「…まあ、座れば?」
通されたとこはだだっ広いリビング…?
すげぇな…スイートか…
なんでまた、こんな…
「……飲むでしょ?」
ドキドキしながらゴージャスなソファーに
腰かける俺たちの前に
翔ちゃんを迎えたときとは真逆の不機嫌さで
松潤は冷蔵庫から出したビールの350ml缶を
一本ずつ置いた。
「……あの、松潤、なんか話があったのかなぁ?」
おずおずと、翔ちゃんが切り出しても、
松潤は視線も合わせず俯いている。
「あの、コンサートのことなら、相葉くんも一緒の方がいいかな?って…そう思ってさ…」
翔ちゃんは、一生懸命に松潤のご機嫌を取ろうと明るく話しかける。
その時…
「…き…って、んだろ…?」
「えっ??何?聞こえなかったけど…」
低い、震えるような声で松潤は言った。
「翔くん、相葉くんと付き合ってるんだろ?」
「えっ??」
なんで??どうして気付いた?
松潤はもちろん、メンバーにはバレなようにって、
細心の注意を払っていたのに…
「…な、何、言ってんの?そんな訳…」
「そうだよ!だって、俺も翔ちゃんも男だよ~?」
認めない俺たち二人を一瞥して、
松潤は立ち上がって、
カウンターから携帯を持ってきた。
暫く弄っていたけど、
キョトンとする俺と翔ちゃんの方を向けて、
携帯を置いた。
そこには…
どこかの部屋で重なるふたりの写メが…
どっかで見たような……
これって…もしかして!?