第10章 振りむいてよサファイア【O×S】
「ああああぁっっ///」
堪らず翔くんが仰け反った。
「…ごめん、翔くん、あと少しだから…我慢して…」
翔くんが目を開けて俺を見つめ、コクコクと頷いた。
翔くんの覚悟を受け取った俺は、彼の腰を抱え直し、一気に残りの杭を打ち込んだ
「入った♡」
「…入っ…たの?」
「うん…根元まで、しっかりね♡」
「……うれしい、です…」
そう言った翔くんの大きな目から、大粒の涙が零れ落ちた。
「痛い~?」
「うん…少し…痛い…」
「だよね!ちょっと強引に、最後、ツッコんじゃったから…余裕なくって…ごめんね…」
「……」
「…翔?」
目を閉じて何も言わない彼に、
不安になって声をかけた…
まさか痛くて気を失った…とか?
いや、そういう顔じゃないしな…(゜゜)?
「……感じてるんです…忘れないように…」
「忘れない…?」
「俺の中でドクンドクンってしてる、智のこと…」
…しょう……
なんか俺…泣きそう…
こんな状況で、泣くって何?って…
そう思うけど…
翔くんに感動し過ぎて…
彼のピュアさに、胸が苦しくなって…
「しょうううううぅ…」
「…動いて、いいですよ…」
えっ??(゜ロ゜;
抱き締めようとしたその瞬間、翔くんはハニカミながら言った。
「ずっと…智が俺の中にいて…繋がっていられるこのままの状態で、ずっと居たいって……
そう思うけど。
最後までいきたい…っていうか…その… …」
「しょうっ///」
今度こそ、もう我慢できなくて、
繋がったまんまの姿勢で、翔くんの身体をぎゅうぅぅっと、抱き締めた。