第10章 振りむいてよサファイア【O×S】
「お待たせしました~!…なんか、買ったんですか?」
「うん…魔除けだって」
「魔除け?」
「そっ♡」
「へえ~、見せてください」
「後でね~♡」
俺たちのやり取りを黙って見ていた店のおばちゃんは、
「…ありがとう、ございました…」
と、少し怪訝そうな顔で俺たちを見送った
あれ?もしかして、俺たちのラブラブっぷり、気付いちゃったりして?( *´艸`)
中に入ると、普通の観光地らしく、売店やレストランなんかもあって…
この中の、いったい何を、俺が気に入るっていうんだろう?
キョロキョロしている俺に、翔くんが、
「ぐるっと歩きましょう」と言った
「うん…いいね♪」
人の多い入り口周辺を離れると、散策する人もまばらになる
どこ行くのかな~?
俺の好きなとこって…
このまま溶岩石の影に連れてって、
ヤラシイ事でもしようっていうんじゃ……
「ああああああ!!!!!」
あ、あ、あれは…!?
大小の溶岩石が折り重なるようになって固まった間を、きちんと舗装された道が上へと伸びている
翔くんと肩を並べて歩く俺…
もう少し人がいなくなったら、手でも繋いでやろうかと思っていたその矢先…
ひとつの看板が目に飛び込んできた
『ヒカリゴケ』
ええ??こんなことろに!?
まあ、無くないだろうけど…でも、ヒカリゴケが!?
俺は看板のあることろまでダッシュした
確かめたいんだ!
光るあいつが、本当にそこにいるのか!?
観れば岩戸岩の間、大きなシダが上に向かって伸びていた
こんな場所なら…あるのかも…
看板の先、しゃがみ込んで岩の隙間に顔を近付けると…
……あ……あった……
そうだった…迂闊だった…
群馬県嬬恋村…
光苔の自生地だった
軽井沢だとばかり思っていたから油断してたけど、
『鬼押し出し園』はれっきとした群馬県じゃないか!