第10章 振りむいてよサファイア【O×S】
【大野】
本来、俺は我慢強い方だ
まあ、少なくともそう自負している
だけど何でだろう?
翔くんが相手だと、どうも調子が狂ってしまう
発情期の猫じゃないんだから、
『翔くん、翔くん』って、直ぐ飛びかかってるし…
そのうちお尻の匂い、嗅ぎだすんじゃないだろうか…(^^;
………落ち着けよ、俺。
翔くんは俺のことを好きだといってくれた
俺も翔くんが好きだ
これを世間一般では、
両思いとか、相思相愛とかいう
簡単に言ってしまえば、
俺と彼はラブラブ…なんだ
↑自分でテレる( 〃▽〃)
…………焦るな
焦ることはない……
ゆっくりと時間をかけて温めていけばいい
こんなにちゃんとした、所謂『恋』をするのは久々な訳で…
舞い上がってしまったけど。
大切にしたいんだ、翔くんのこと
会ってその日に直ぐやることヤッちゃう〜みたいなのは、やっぱ浪漫に欠ける
↑それ目的で、そーいう所行ってんだから、まあ当たり前だけどね
そうだ!落ち着くんだ、大野智
ゆっくり育てていこうじゃないか
翔くんは逃げやしない
もともとこっちの人間じゃないんだろう彼を、欲望だけで汚しちゃいけない
こんな気持ちになったのは、生まれて初めてのことだ…
だからこそ。
可愛い恋人を、ゆっくり愛したい…
『……よし!!』
そう決めた俺は、
恋人との軽井沢デートのために、
麻のスーツから、俺の中では一軍のTシャツとハーフパンツに着替えて、大きく深呼吸してから部屋を出た
「お待たせ、翔くん!」
よし!
我ながら清々しいじゃないか…
翔くんは、少し目を見開いて、驚いたような顔をしたけど、
「じゃあ、行きましょうか」
清々しい俺の、更に上を行く爽やかさで、翔くんはテーブルの上のキーを手に取った