第10章 振りむいてよサファイア【O×S】
「翔くん…?」
俺にグイグイ引っぱられて歩きながら
大野さんがおずおずと声をかけてくるから
「あ…す、すみません!」
ハッと我に返って腕を離した。
「ご迷惑、でした…?……よね……
あんな偉い方々から引き離しちゃうなんて…」
恋人になれたからって
仕事のことに勝手に踏み込んでいいわけはなく。
やっちまったか~(っω<`。)
大野さんを助けるためとはいえ
あまりに衝動的であった…
我ながら…情けない…
シュンと頭を垂れて
お叱り言葉を待っていると
「ホントに…」
俺の大好きなくすくす笑いが聞こえてきて
「翔くんは有能な助手だよねぇ…(*^^*)」
え?と思って顔を上げると
んふふ♪って柔らかく笑ってる
優しい顔の大野さんがいて。
「ああいうのめんどくせぇって思ってたから
めちゃめちゃ助かったんだけど」
俺の肩をポンポンと叩いて歩き出す。
「そ、そうなんですかっ?」
「そうなんですかって…
俺が困ってると思って助けてくれたんだろ?」
横を歩きながら
俺は必死に首をブンブンと縦に振って
「じゃあ…救出成功、ですか?」
「おん、大成功(*^^*)♪」
ほにゃ…と笑うその顔を見て
もう踊り出したいほどの喜びが溢れてきて
でもそれと同時に
顔が赤くなってきちゃってるのもわかって
「よかった…」
小さく呟いて前を向いて歩き続けてたら
「もう…たまんね…」
大野さんが耳元に唇を寄せてきた。
「えっ…」
「翔くんにキスしたくて我慢できねーわ…」
ビックリするほど低くて
エロさを含んだ声で…
背中がゾミミ…って震えちゃって。
「コテージ帰ったら…」
大野さんがそこまで言いかけたとき
俺たちはロビーに着いてしまい。
破裂しそうな心臓をなだめながら
電気自動車の手配をした。
コテージに向かう電気自動車の速度…
これがまた悲しいくらいにゆっくりで
ホントに焦れったくて~(* ̄∇ ̄)!