第10章 振りむいてよサファイア【O×S】
その後の話も順調に進み…
「…そういうわけで私たちは『コケの森』を
大切に守っていかなきゃならないんです。
それはすなわち…私たち自身の周りにある
自然環境を守ることにも繋がっていくんですね。
『コケの森』の貴重性や重要性を一般の方々にも
広く知っていただくことを通して、日本各地の
『コケの森』がいつまでも存続していくことを
私は心から願っております。
長い時間のご清聴、ありがとうございました…」
最後は大野さんの真骨頂が炸裂。
『たかが苔…されど苔…
この小さな植物を愛でることは
地球を救うことにも繋がっていく』
春の面接の時
大野さんの口からこぼれたこれらの言葉が
俺の人生を決めたと言ってもいいくらい。
素敵です~大野さぁん(ノ≧∀≦)ノ
締めの言葉にふさわしい♡♡
盛大な拍手に包まれて
講演会は無事に終了した。
素敵で…カッコよすぎで…
俺も聴いていた側に立って
心からの拍手をめいっぱい送った。
ちょっと照れくさそうなその顔が
もうキュンキュンきちゃって
あぁ、早く…連れていきたい!
きっと喜んでくれるあの場所へ(≧∇≦*)!
そう思いながら
資料などを片づけていると
昨日の夕飯を一緒した人たちとはまた別の
いかにも学会の重鎮たちというような人々に
あっという間に取り囲まれた大野さん…
愛想笑いをしながら頭をかいてるけど
どうにもこうにも窮屈そうで。
…よしっ!
今度は俺が大野さんを助ける番だ!
深呼吸してからツカツカと近寄り
「すみませんっ…大野は午後から
別の予定が控えておりますので…っ…
これにて失礼させていただきます!」
ビックリおめめの大野さんを
救出することに成功した。