第9章 つんでれアクアマリン【A×O】
【MASAKI】
ついさっき、変装してドラッグストアーで揃えたアイテムを、
智くんの前に差し出すと、
彼は、少し驚いた顔をしてそれらを見ていた
そして、その視線をゆっくりと俺の顔をシフトした
……あ、なんか、足りなかった、とか?
「…買ってきたんだ?…これ…」
「うん…えっと、俺、ほら、初心者だからさ〜、
よく知らなくって…その…」
間違えちゃったのかと不安になったその時、
上半身を起こした素っ裸の智くんが、
ふうわりと俺の首に手を回し、
そっと唇を重ねてきた
「…ありがと…雅紀…」
良かったぁ~ヽ(^o^)丿あってたんだ~
それにさ……
「ねえ」
「…なんだよ」
5秒前にキスをくれた彼は、
また少し気まずそうに目を反らせた
「それ、いいね♡」
「それっ?」
「雅紀っていうの♪なんかさ~、
ぐぐっと距離が近くなった感じっていうのかな(^^)
もう一回呼んでみてよ♡」
智くんの横に正座して、飼いならされた番犬よろしく、
俺は彼が名前を呼んでくれるのを待った
「…ま…」
ワクワク♡
「…さ…」
ドキドキ♡♡
「…イ族…」
(´・ω・`)……んっ?…マ…サイ…族??
プイッと横を向いて、耳を真っ赤にした智くんが、
超絶可愛くって!!
俺はもう、槍を掲げて、
部屋の中を走り回りたい気分だった
「はははははははっ//////」
でっかいベッドに転がって、
腹を抱え、涙を流して笑う俺に、
「もう~!!なんだよ!そんな笑わなくたって…
もう絶対に呼ばないからな!!」
智くんは、フグみたいに膨れて、
素っ裸のまんまで、布団を捲ると、
その中に頭まで潜り込んでしまった。
何これ…??
こんな小動物、どっかで見たことありますか?
↑誰に言ってんかな~?