第2章 悪戯エメラルド【A×S×?】
4階は撮影スタッフが誰も来ていないから、
シーンと静まり返っていた。
俺が指定したトイレの先には、教室は一つだけ。
〖視聴覚室〗というプレートが。
LL教室って、ここかな~?
重い扉を開くと、その先にのドアが…
なんか凄い部屋…
内側のドアを開けると、部屋の中は薄暗くて…
あれっ??ここじゃないのかな?
カーペット敷きの部屋の中を見廻すと、
奥の机の脇から脚が覗いている。
いた!!翔ちゃん…
そおっと近付いていくと、翔ちゃんは無邪気な顔して眠っていた。
ふふっ、待ってる間に寝ちゃったんだ♪
可愛いい…♡(*^^*)
直ぐ横に座ってじっと寝顔を見つめた。
……ほんとに綺麗だな~。
長い睫毛…赤い唇に、吸い寄せられるようにキスを落とした。
すると……
大きな黒曜石みたいな瞳が現れて、
花のような唇が、ゆっくりと開いて俺の名を呼んだ。
「…まさき…」
「フフフッ…翔ちゃん寝ぼけてるの?」
「…雅紀、早く来ないかな~って思ってたら、
いつの間にか寝ちゃったみたい……終わったの?撮影」
「終わったよ…」
翔ちゃんはニッコリ笑って俺に両腕を突き出して来た。
その中に飛び込むと、
「お疲れ様❤」
翔ちゃんは耳元でそう言ってくれた。
ああ……何て可愛いんだろ(≧▽≦)
「エッチ…しよ?」
俺もお返しに耳元でそう囁いてから、耳朶を軽く噛んだ。
「ひゃっ///」
肩を竦める翔ちゃんの首筋に唇を落とす…
もう無理!!
俺、欲情しちゃったもん!
今直ぐ欲しい…
「あんっ、まさき…ここで~?誰かに見つかったら…」
「翔ちゃん…外に声が漏れない、こんな部屋に俺を誘っといて、今更『ダメ』は通用しないよ?」
すると翔ちゃんは、俺の耳をペロリと舐めた。
「俺まだ撮影あるんだから、優しくシテね❤」
恥ずかしそうに小声でそう言った。