第9章 つんでれアクアマリン【A×O】
「智くんご指名なんだって~♪」
二宮さんが愉快そうに
ウインクを送ってくる。
嘘だ……(。ー`ωー)
松本潤が俺を指名だなんて。
直接話したことだってないのに。
それに…
なんで二宮さんが
こんなに快く俺に譲るんだ?
有名人の担当になることを
生きがいにしているような人なのに。
「ほら!諸々考えないで行った行った~(≧▽≦)♪」
やけに上機嫌な二宮さんと
クスクス笑いの翔さんに見送られて
俺は釈然としないまま
仕方なくVIPルームに向かう。
松本潤…
今ごろなんだってんだよ…
部屋の前でため息をついて。
少し前…まだ相葉雅紀と呼んでた頃に
ブランケットを持っていくよう言われた時も
こんなふうに部屋の前で
ため息をついていたなってことを思い出した。
ったく…何様なんだよ…
あぁ、芸能人様か…ってww
あの頃は『芸能人なんて…』っていう
蔑みの気持ちしかもってなかった。
顔文字で言うと…(。ー`ωー)←これww
実際…書き手はあの頃の俺の気持ちに
(。ー`ωー)←ほぼこれしか付けてない。
↑だってこれしか使えないくらい
ブスーっとしてたじゃん?ww
でも…いまは。
この部屋にいるのが
相葉ちゃんだったらな…なんて思う自分がいて
マジで信じられない気持ち。
おっちょこちょいなんだけど
その裏の一生懸命さとか誠実さとか
ちゃんと伝わってるから
思わずクスリと笑いたくなる。
そんで…ヤツの…笑顔にも…
相手を明るく照らす
陽だまりのように温かい笑顔にも
会いたくなる。
なんだよ…もう…
間違いねーじゃん、俺…
自然に確認してる自分に
一人こっそり苦笑い(* ̄∇ ̄)←新種w
まぁ…あれだ。
今日は松本潤で正解だ。
相葉ちゃんに会った時の心の準備…
できてねーかんな…
そう思って
部屋のドアを静かにノック。
多分アイツは返事とかしないだろうから
入ってから『失礼します』を言おうと
ドアノブに手をかけようとしたら。
いきなりガチャリと
向こう側からドアが開いた。