第9章 つんでれアクアマリン【A×O】
【MASAKI】
やっちまった///
智くんが出て行ったドアが、無情にも静かに閉まった。
追いかけるか?
……追いかけてどうする?
捕まえて、愛の告白でもするつもりか?
………気が付いたら、腕の中に抱き留めてしまっていた。
智くんと二人で話す時間も、
時々絡み合う視線も、
そのすべてが、智くんも俺と同じで、この空間にドキドキして、
俺に、ときめいてくれてるって…
そう、確信したから…
そう確信してしまったら、
もう、なんていうか、いても立ってもいられなくなっちゃって。
溢れ出す情熱を押さえられなくなって…
寝室のドアを開けて、パッと頬を染めた彼のこと、抱き締めてしまった。
その後はもう、何が何だか分かんなくなって
気が付いたら、
キス…してた…
触れた唇の熱さと柔らかさ…
智くんが拒否らないことに、俺、『いける』って、
そう思ってしまって…
その先、どうしようとか、
どうしたいとか、どうなりたいとか…
そんなこと考える余裕なんか全然なくて。
ただ……
だだ沸き上がる熱に押されるように、
彼を抱き締めていた。
……そう…
キスして気が付いたんだ。
俺は、智くん…君のことが……
今までだって、ゲイに偏見があった訳じゃない。でも、俺とは違う世界のこと…
そう思っていた。
だけど俺は、気付いてしまった。
恋をするのに、
男も女も関係ないんだ…ということ。
女だから好きになって、
男だからそうはならない……
なんて、そんな理屈…
いらなかった…
そんなの寧ろどうでもいいことで、
…あ、いや…
どうでもいいってこともないけど…
だけど、それよりももっと大事な…
あああああああっ//////(/≧◇≦\)
とにかく、だ。
下手な理由も、言い訳もいらない。
俺は
智くんがすき……
好きなんだ