第9章 つんでれアクアマリン【A×O】
「智はさ…将来必ず指名バリバリの
売れっ子美容師になるよ(*^^*)♪」
ブルーボトルのサンドを
口いっぱいにモムモムと頬張りながら
翔さんが楽しそうに笑う。
あ~~…たまんねぇな…
「いや、俺は…喋るの苦手すから…」
「わかってねぇなぁ…智は。無自覚か?」
「…??」
「いや(^-^;…いいわ…」
「なんすか?…気になりますよ…」
「んん~…お前はその無自覚なままでいいってこと」
「…??…はぁ……」
「一般人にはねぇ…それがミステリアスに思えて
なんかこう…キュイーン(〃ノωノ)♡とクルわけよ」
最後のほうはなんだか
嬉しそうな独り言っぽくなって
ちゃんとは聞き取れなかったけど。
翔さんが
俺が売れっ子美容師になるのを
喜んでくれるんだったら…
もっともっと…マジにいくよ?俺は…
そう思うと
なんだかちょっと…
いやかなり、か…
嬉しくなってきて。
「いただきます」
翔さんがゴソゴソいっぱい
テーブルに並べた中から
ワッフルを手に取ってかじりついた。
「お前さぁ…(。ー`ωー)…」
それを見た翔さんが
なぜか少しため息混じりに。
「なーんか、こう……物欲がないのな?」
言ってる意味がすぐにはわからなくて
考えながらカフェラテのストローをすする。
「こういう食べるもんもそうだけどさ~…
パンチのあるこっちのサンドよりワッフルとかww」
翔さんは相変わらず
そのパンチのあるサンドをモムモムしつつ
口元はずっと微笑んでいて。
「仕事の面でもさ?他のヤツらはもっとこう…
ガツガツしてて。仕事やらせて欲しいオーラが
すげぇんだけど…お前は…なんつーか……」
「やる気ない…ですか?」
残念な感じが出ないように
少し笑って言ったら…
あぁ…やべ。
なんかトンガった感じになっちゃったかも…