第8章 麗しのタンザナイト【M×O】
腕を絡ませるニノくんを、
ふうわり目を細めて見る翔さんは、
俺が今まで見てきた、どんなイケメンよりもずっとカッコ良かった。
雅紀くん…
これじゃ勝ち目ないよ(^^;
↑顔で選んだわけじゃないから!
「これ…餞別…」
徐に、智がポケットから箱を取り出した。
いつの間にそんなもの…
しかも、翔さんと智って、
顔見知りだったのか~
「どうも…何?」
赤い包み紙のそれを受け取った翔さんは、
訝し気にその小箱を見ている
「コンドーム」
「コンッ///」
ビックリして思わず叫んでしまうとこだった!
「ふふっ」
翔さんは笑ってその箱を耳元で振ってみている
「絶対必要だろ?
あっちのやつはサイズがでっかくて合わないといけないからさ~(^-^)言ってくれれば、また送るよ~♪」
「ご心配はありがたいが、あっちのでも十分適応できるんでね~…ふふふふ…」
「ふ~ん…ふふふふっ…」
「ははははっ///」
「はぁっはぁっはぁっ///」
何を張り合っているのか分かんないけど、
翔さんと智は何だかすごく、
気があっているように見えた
「元気でな」
「雅紀もね」
「幸せにな」
「雅紀も…」
ニノくんと雅紀くんは、コントやってる二人は無視して、別れの挨拶をしている。
なんか、あっさりしてるんだな~…
こんなもんか(^^;
翔さんもいるしね…
「じゃ、そろそろ行こうか」
「うん」
「落ち着いたら、ハガキでも書いてね!」
「潤くんも。おじさんのことよろしくね」
「相葉くん、かずがいろいろと、ありがとう」
「いえ、俺は何も…」
翔さんと雅紀くんも、軽く言葉を交わした。
機内用の小さな荷物だけを持った二人が
俺たちに手を振って、
搭乗口に向かって歩き出した。
ああ、本当に行っちゃうんだな~
なんか、楽しかった…
4人の食卓
ニノくん、俺の作った料理、
『旨い、旨い』って食べてくれた…
ふたりの背中を見送りながら、
泣きそうな俺の手を、智がぎゅっと握ってくれた
その時…