第8章 麗しのタンザナイト【M×O】
【智】
朝メシが終わって
二人を見送ってから仕事部屋に入っても
なかなか集中できない俺……
美味かったなぁ…
潤くんのフレンチトースト。
中までちゃんと柔らかくなってて
ふわっふわで…(〃▽〃)♡
オシャレな味のトマトと
じゃがいものスープと。
ベーコンエッグなんていう
ありきたりのもんじゃなかったな…
ホントに…神かよ、潤くん…!
それに……
逞しい腕に…抱き上げられて。
あの顔の近さ……なんなのマジで(〃ノωノ)。
…ったく
無自覚ほど怖いもんはない。
潤くんは
ゲイの『ケに付いてるテンテン』ほども
この世界のことは知らないだろうから。
男が男を抱き上げるということ…の意味を
しかも超イケメンが
ゲイのネコを抱き上げることの意味を
考えてくれるはずはないんだけども。
そりゃあもう…仕方ないんだけども。
『いい匂い、しますから』
って…もぉぉっっΣ(//□//)
なんの考えも無しに
住み込みできる人を募集しちゃったけど
こんな…
こんなドストライクすぎて
しかもいろいろ無自覚の可愛い潤くんと
寝食を共にすることなんて…
俺……できんのぉ…?
同じ食卓
同じトイレ
同じ…バスルーム(//∇//)…
お風呂上がりの…潤くん…とか……
上がりたての
腰巻きバスタオル姿の…潤くん……
「あ"ぁ"~~っっ…ヾ(≧▽≦)ノ」
妄想をムクムクさせた頭を
ゴチッと机に当てて冷やしていたら
…コンコン…
控えめなノックの音。
「はっ、はい…っ…」
慌てて身を起こすと
小さなトレーを持った潤くんが
ちょい…と顔を覗かせた。
「智さん…?」
「んんっ?…どした?」
「いや、あの…だいじょぶ…ですか?」
「な、何が…っ?」
「なんか…悶絶するような声が聞こえたから…」
うぉっと~(◎-◎;)…
廊下まで響いていたか!
まぁ…悶絶ではなくて
歓喜の声、なんだけどね( *^艸^)