第8章 麗しのタンザナイト【M×O】
「バスローブってことは~…こっちは…」
そう言いながら、雅紀さんが智さんのバスローブの裾を大きく捲った。
「ちょっっと~///止めろや!!」
「やっぱりノ~パン♪おおちゃん、いつもと違って、今日は潤くんいるんだから、気を付けないと、立派なジュニア、見られちゃうよ~ヽ(^o^)丿」
「もう~、ふざけんなよ~」
智さんは二人の間から逃げる様に
部屋を出て行ってしまった。
「パンツ履きに行ったんだな~」
「可愛いとこあるじゃん、あの人…」
ふたりは笑いながらダイニングに座った。
…………(・_・;)
いや…もう、見ちゃったから…
ほんの一瞬、捲られたブルーのタオル地の奥に、
しっかり存在感を示す……『大野さん』
……
見たことない訳じゃないよ~?
友達と旅行行って温泉入って、とか。
部活の後に着替えで…とか。
……でも何でだろう?
こんなに顔が熱くなるのは…
俺は二人に気付かれないようにキッチンに逃げ込み、
落ち着くためにコップの水を一気飲みした。
昨日から、俺が今まで触れて来なかった世界を、
急に間近に見せられて、少し当てられてるだけだ…
慣れなきゃ…ここで、智さんの身の回りのことをするなら、色んなことに慣れてかなきゃ…
そう、自分自身に言い聞かせて、
ワンプレートに盛り付けられた朝食を持って、
笑顔でダイニングに行った。
「おお、うまそう~!!」
「すげっ、超本格的じゃん」
「潤くん、ホント凄いね~」
「俺、ここに住んじゃおっかな~♪」
「お前は、翔さん待ってるだろ~?俺が…」
「二人とも、飯食ったら帰れよ!!」
「「ちぇ~(*´з`)(*´з`)」」
ふふふ…🎵
朝からコント見てるみたいだな。
『いただきま~す!!』
ニノと雅紀さん、俺と智さん、並んで手を合わせた。
「あぁ、うんまっ///(´-`*)」
智さんのクシャクシャにした顔に、
俺も自然と笑顔になった。