第8章 麗しのタンザナイト【M×O】
30か~…俺の4つ上?
みっ、見えない…(;・∀・)
でも、漫画家さんとして成功して、
こんなすげぇ~マンション澄んでるんだから、
俺より年下の訳ないか~…
丸顔のせいかな~?19歳ですぅ!って言っても通じる…
あ、早く朝ご飯用意しなきゃ!!
トマトと玉ねぎのマリネは家で作ってきた。
ジャガイモのスープも作ってポットに入れてきたし、
後は、卵と牛乳に浸したフランスパンをバターで焼けば完成だ。
夜遅くなっちゃったけど、下ごしらえしてきてよかった!
俺ん家とは違った、智さんのお洒落キッチンで、俺はいそいそと朝食を作った。
誰かのために作るって、今更だけど楽しいな~♪
仕事で作ってる時は、食べてくれる相手の顔が見えないから、なんか事務的になってた気がする。
ここでは、『うまい』って喜んでくれる人がいて。
自然とメニュー考えるのも楽しいんだよな~♪
パンを焼きながら、マリネを盛り付けていると、
「ふあぁ~…あ、おはよう、潤くん…早いね」
「あ、おはよう!雅紀さん」
「あれ~?夕べ家に帰ったんじゃなかったの~?」
「おはよう、ニノさん!
帰ったんですけど、もう来ちゃいました!」
「よかった~、もう来ないんじゃないかと思っちゃったからさ~」
「雅紀さん…何で~?」
あんなとこ見せられて、嫌になってもおかしくないよね~
そう言いながらニノさんと頷き合う二人は、
本当に恋人同士みたいで…
なんか、羨ましい…
「なんか、すげ~いい匂い♡」
「あ♡智さん、もう直ぐ出来ますよ!」
見れば、リビングの入り口に青いバスローブを着た智さんがニコニコしながらこっちを見ていた。
「おおちゃん、おはよう~」
「すっきりした顔して!」
雅紀さんとニノさんに両側から肩を組まれて、
智さんはちょっと困った顔をした。