第8章 麗しのタンザナイト【M×O】
結局その後も、どうでもいいことをやりとりして、お互いに『おやすみなさい』のスタンプを押した。
智さんって、可愛いんだよね~(^^;
ほんわかしてて、優しいし。
何より、ちょっと頼りない感じが、ほっとけない…っていうか…
えっ!?
俺…なに言ってんだよ( ; ゜Д゜)
「そうだ、あれも持っていこ!」
今、頭に浮かんできた、智さんの笑顔を振り切るように、俺は棚から、ドレッシングシェーカーを出して袋に入れた。
明日は早く行って3人に朝食を作ってあげよう!
そう思っていた俺は、荷造りした荷物を玄関に置き、シャワーを済ませて早めにベッドに横になった。
………でも、頭の中を、今日一日の出来事がぐるぐると浮かんできて、なかなか寝付けず、何度も寝返りを繰り返した。
「ああああっ///眠れねぇ~!!
早く寝ろ!!……おやすみ!」
誰もいない部屋で、自分にそう言い聞かせ、
俺はぎゅうっと目を瞑った。
眠れないと思っていたけど、
目覚ましの音で目が覚めたってことは、
俺…いつの間にか眠ってたんだな…(^^;
時計の針は5時半を指していた。
俺にしては初めてっていうくらいの早起きだけど、
智さんはともかく、
他の二人が帰ってしまわないうちに…
と、そう思って…
そう言えばあの人たち、何の仕事してるんだろう?
サラリーマン…とか?
漫画のモデルはあくまでもバイト…
いや、本業??
………(;一_一)
まあいっか!そんなの、どうでも。
昨日から、乱されっぱなしのペースのせいで、
可笑しなことばかり考えてしまう自分に、ちょっと苦笑った俺は、部屋をぐるっと見廻してからドアを閉めた。
智さんさえ良ければ、俺、3か月何て言わないで、ずっと彼のマンションで身の回りの世話をしてもいいや…
そしたらこの部屋もいらないし…
………その瞬間、ニノの恍惚とした顔が、
脳裏をかすめた。
……な、なに考えてんだよ、俺っ///