第8章 麗しのタンザナイト【M×O】
「ねえ、名前…」
「あ!ああ!!すみません///
松本潤、25歳です…」
「…ふ~ん…25ね~……」
頭の先から、脚の先まで、値踏みするようにじっくりと舐めるように見てから、
「どうぞ、入って」
彼はそう言って奥に入っていった。
「あ、はい!!し、失礼します!」
後ろでドアが重厚な音を立てて閉まった。
改めて見ると、何て広い玄関……
俺のアパートの部屋がすっぽりここに入りそう…
「何してるの~?入って来てよ…」
おずおずとその中へ入ると、
そこは玄関の何倍もあるリビングで、
さっきのちっこい人は←思いっきり失礼なヤツ//
広いキッチンで何かしていた。
「そこ座って~、今コーヒー…
あ、コーヒー飲めるよね?」
「はい、飲めます!!何でも飲めます!!」
「…ふふふ、面白いね~、君…はい、どうぞ」
真っ白な革張りのソファーに腰を下ろすと、
想像以上のふんわりで、身体が沈み込み、
両脚が持ち上がった。
「わあぁ///…すっ、すみません」
「んふふふ…ほんと面白いね♪潤くん」
「え…名前…なんで…」
「さっき言ったじゃん、それにサイトでも見たしね~」
「あ、そ、そうですね(^^;…でも、なんか、下の名前で、ちょっと、びっくり…」
「ダメだった~?」
そう言って、無防備な笑顔で首を傾げた彼は、
息を飲むほどに美しかった。
「ダメじゃ、ないです」
「よかった~、じゃ、潤くんで♪
俺のことは、智って呼んで~」
「さと…って、あの、俺、バイト…」
「ああ~、採用ね、早速今日からここに住める?」
「やった!!…あ、すみません、あの…えっと、
今日から住めます!!よろしくお願いします!」
ふわふわのソファーから立ち上がって、
90度に身体を折って頭を下げた俺を、智さんは、また笑っていた。
……ああ、なんか、この人、
いいかも(#^.^#)