第7章 悶々ガーネット【N×S】
「お、おう、どーした?」
「これ〜…この間の部費のあまりです…」
「あ〜、それか。サンキュー♪」
直ぐに帰るのかと思ったそいつは、
じっと俺を見たまま動かない…
「ん?…後は~、何かあったっけ?」
「せんせ、夕べ何かいいことあったんでしょ?」
「え?な、なんで?どうしてそんなこと…
特に、何かあったかな~?」
「嘘!!だって、鼻の下伸びてたもん!
さっき、携帯見てるとき」
鼻の下……えええ~///(・_・;)
俺のことを揶揄って笑ったマネージャーが行ってしまうと、俺はそっと両頬を手のひらで叩いた。
まずい、まずい(-_-;)
翔ちゃんのこと考えると、
ついつい顔が緩んじゃうよ〜(〃^ー^〃)
気を付けなきゃ!
気を引き締めて、午後の授業に向かった。
放課後の練習中、俺は脇で腕組みをしながら、子どもたちの動きに目を向ける振りで、
男子コートの翔ちゃんをチラチラ見ることも忘れない。
だって、今日この場所に立ったのも、
女子コートの向こうに男子がいるからで…
これならどんなに見ていても
疑われることはないでしょ?
「ほらそこ~、ボーっととしてない!」
「ボレーは当てるだけでいいから~」
元気にコートの選手に声を掛ける翔ちゃんの声は、
ほんの少しだけハスキーで…
夕べの絶え間ない喘ぎのせいなのは一目瞭然…
むふふふっ…( *´艸`)
俺は、またしても自然と鼻の下が伸びてることに気付かない…
そればかりじゃなくて、そんな俺を、
ニヤつきながら見ている岡田くんにも…
全く気付くことはなかった…
そして、練習も滞りなくも終わり、
俺と岡田くんは着替えるためにシャワールームにやって来た。
「あ……」
「おっ…」
そこには、服着たままの翔ちゃんと
上半身裸の相葉さんが…
あ…これって、ヤバい展開じゃないですか?
俺を見て、嬉しそうに微笑む彼は、
背中のアレは知らないんだった///