第7章 悶々ガーネット【N×S】
潤は、赤く潤んだ、
妙に艶っぽい目で俺を覗き込んで言った。
「ニノはさぁ~……タチ、だよね?」
「えっ…」
「えっ??」
潤の言葉に、俺と翔ちゃんは絶句した。
でも、そんなの全然に気にしてないのか、
こっちも天然気味で気付かないのか、
潤は、普通の顔して、
『恋する唐揚げ』を頬張りながら、続けた。
「そういうのってさ~、見た目じゃないよね~?
こんなベビーフェイスだけど、ニノは上…
智と同じだね~♡」
あ……今、すげ~核心に触れた。
いや、触れたっていうか、もろ…
もしかして聞き逃してるかも…
って思って、ちらっと翔ちゃんを見ると、
……あ~、しっかり聞いちゃったんだね…
呆然として二人を見てる。
「え~と、ほらさっき聞きそびれちゃったよね?
潤、就職…」
「ニノと、智が同じ…?」
あ……(;・∀・)
「ニノがタチって言ったよな?
それと智が同じって…それ、どうゆうこと?」
潤が何か言おうとするその前に、
「潤、もう帰ろ~?」
「えっ?だって…」
「早く、二人になりたい…」
「え~…もう、智ったら~♡」
「いこ…♡」
潤は智の腕を引っ張って、
バランス崩したその身体を抱き締め、
キスをした。
俺たちの見ている目の前で……
……流石に舌は入ってなかったけど……
「じゃ、そういう事だから、
俺たち帰るけど。今日は楽しかった!また飲もうよ」
潤はずっと上機嫌で。
「ニノ…またね…」
大野さんは意味ありげに、俺にウインクして見せた。
「お会計は、割り勘ね!明日翔くんに貰うから。じゃあね~♪」
こっそり手を繋いで歩く二人の背中を見送った俺たちは、暫く言葉も無く固まっていた。
さて、と…
どうしようっかな~…(^^;
翔ちゃんをチラッと見ると、
翔ちゃんも、俺を見ていた。
困ったような上目遣いで……