第7章 悶々ガーネット【N×S】
【ニノ】
部活が始まって暫くして、やっと翔ちゃんが来た。
「あ、きた♡」
えっ??俺の心の声??
まさか…(*´▽`*)
そう思って声のした方を見ると、
女子部のマネージャーたちが
二人で何やらキャッキャとやっている。
耳をダンボにしてみると、
「翔くん来た!」
「もう~、この間まで出張でいなくて
寂しかったよね~」
「まあね~。でも3日だけどね…」
「3日見ないと寂しいの!禁断症状っつ~の?」
「あ、それ、禁断翔情じゃない?」
「上手いっ!!」
……なるほど…(・_・)
人気者でよろしいですこと…
男にも女にも…
「に、ニノ~」
「翔ちゃん!」
なんか声、裏返ってたけど…?
嬉しそうな女子マネから引き離すように
俺の腕を引いて人気ヒトケのないところまで行った。
なんか、ちょっと優越感♪
「あのさ~、今夜なんかある?」
「今夜?俺ん家来るでしょ~?
今日は唐揚げの予定で…」
「そうじゃなくて…」
んんっ??
来るんじゃないの~?じゃあ……
「外で食おうぜ!食うっていうか、飲み、かな?」
「??」
はてなの顔した俺に、翔ちゃんは
頭を掻きながら、
「実はさ、智くんに誘われて…」
「さと…それって、翔ちゃんだけ、なんじゃ…」
「ち、違うんだ!ニノも連れて来いって!
それに……」
それに…??まだ何かあるの?
「潤…さんが、来るって、言うからさ…」
潤??
大野さんの今彼、いや、カノ??
とにかく、翔ちゃんと付き合っていながら、
乗り換えた因縁の人…
たとえ、理由はあったにしても…
「翔ちゃん、潤さんって人に会ったことあるの?」
「…ない…」
……どうして、俺たちのこと誘ったんだろ?
あの人、また何考えてるのか…
「どうする~?」
「あ~、翔ちゃんは?行きたいよね?」
「いや、行きたいっていう程でも…」
俺も興味がある。
潤って人に……