第7章 悶々ガーネット【N×S】
「翔ちゃんが食べたいって言ってた、
限定のアイスクリームあるよ♪」
「えっ??アイス…?今…??」
翔ちゃんは、明らかに動揺したけど、
ワザと澄ました余裕の顔を作って、
「食べよっか?」
そう笑った。
「うん…でもその前に、湿布貼っとこうよ」
「湿布~?いいよ、もう治ったし…痛っ///」
指で突っついて、痛さに顔をしかめた。
……そんなとこもだよ!!翔ちゃん!
「ほら、もう一回、おいでよ」
俺は、もう一度翔ちゃんを膝枕し、
少し腫れてる頬に、
半分にカットした湿布を貼ってやった。
「これでよし、っと…」
「ありがと」
「顔が半分腫れ上がってたら、イケメンが台無しだからね~…」
そう笑ってあげると、翔ちゃんは少し唇を尖らせて、
「イケメンじゃないし…それに、腫れてたからって、特になんにも気にする奴なんか…」
「ホントにそう思ってる~?」
……翔ちゃんが、また吸い込まれそうな大きな目で、じっと俺を見つめた。
「…翔ちゃんのこと、好きな奴なんか、たくさんいるんだから!大学の時から…今だって…」
「ニノ……」
何、急に!?
翔ちゃんは、俺の膝から身体を起こし、
真面目な顔して俺を見つめた。
「俺なんかよりさ…ニノ…お前だよ…」
俺??
「一緒にいると融け込んじゃって、学生たちとの区別がつかないくらいだけど」
ど、どうせチビですよ~(*´з`)
「じつはこの間、2年の西畑に相談されたんだ…ニノのこと好きかも…って…」
「えっ??西畑って、あの…」
「うん……『あいつ、女の子みたいに可愛いからな~』って笑ってごまかそうとしたんだけど…
女の子っていうより、そんなニノの中に時々見える男らしさが堪んないんだって!」
「男らしさ……」
「な~に分かったようなこと言ってんだよ!って、茶化しちゃったけどさ…」
……翔ちゃん……