第1章 魅惑のルビー【S×O】
【SATOSHI】
エレベーターの中で言い渡された言葉…
「…今夜は…分かってるよね?」
その低音ボイスが
頭の中で何度も何度も繰り返されて。
その度にぷるり…と
身体も心臓も何かを期待して甘く震える。
…期待?
意地悪なこと
されちゃうかもしれないよ?
でも翔くんが酷いことするはずないし
どっちかっつーと変態チックなこと?
してきちゃうのかな~なんて(//∇//)♡
あ…こんなこと考える俺自身
既に変態チックじゃん…( ̄▽ ̄)
要は…
痛い事じゃなきゃ…
翔くんになら何されてもいい(//∇//)❤
なーんてことを
一人にされたリビングで
ぼんやり考えていたら。
早々にシャワーに行ってた翔くんが
髪の毛をバサバサ拭きながら戻ってきた。
そして収録からずっと
まともに合わせてくれなかった視線を
ようやく俺に向けてくれた。
「智くんもダッシュで入ってきて?」
「ダッシュ、で?」
「時間稼ぎはなし、ってこと」
「…は、はい…」
さりげなく股間を隠しながら
洗面所に向かう。
もう、さっきから
なに反応しちゃってんだよ、お前!
なに期待しちゃってんだよ、全く!
こんなことが翔くんにバレたら
それこそ何をされるか…
言葉だけで勃った変態呼ばわり( ̄▽ ̄)
↑翔くんには言われたくないけどね!
新たな怒りをかわないよう
手早く頭と身体を洗って洗面所に出たら
「わあぁぁっ!」
仁王立ちして腕を組んでる翔くんがいて
めちゃめちゃビックリした。
思わずバスタオルで身体を隠す。
裸なんて何億回も見られてるし
なんなら今からも……なんだけど。
ほら…
シャワーじゃ収まりきらなかったアイツが…
「いくよ?」
ちょっとぶっきらぼうな言い方で
翔くんが手を差し出す。
「えぇっ?…あ、あの…っ」
嬉しかったけど…
「翔くん……パンツだけ…履かせて?」
翔くんはTシャツとハーパン穿いてるのに
俺だけマッパなんてさすがに…
それに…アレ、バレちゃうし(;^_^A
「すぐに脱いじゃうのに…」
翔くんは口を尖らせながら
自分の後ろの棚から
俺のパンツを取ってくれた。