第7章 悶々ガーネット【N×S】
息子を無事に解放したあと
何食わぬ顔で風呂から出てくると
夕飯の準備はすっかり整っていて。
なんとなーく胸を締めつける
くすぐったい罪悪感をスルーさせながら
「「いただきます!」」
ニノといつも通り
向かい合わせに座った。
「翔ちゃん…テニスは上手いのに……」
「なんだよ…」
「相変わらず…だなぁって思っちゃった」
「相変わらず…なんなんだよ?」
「ん~?言ってもいいの?」
「どうせボンヤリしてるとか…そんなんだろ?」
「いや( ̄∇ ̄*)どんぐさいって言おうかと…ww」
「なんだよ~すげぇ心配してたクセにぃ(≧▽≦)」
その時のニノの
照れくさそうな顔ときたら…(〃ノωノ)クウッ
「ふぁ~っ…今日も美味かったよ、ニノ~♡」
俺は大満足で箸を置くと
「よかった♪回鍋肉ホイコーローは自信作のひとつだから」
可愛く笑って立ち上がろうとしたニノに
すばやく待ったをかけて……
お楽しみへのカウントダウンを
始めることにした。
「今日は俺が洗うよ……いや、洗わせて?」
「もう…いいんだったら!」
「じゃ、メシ代払わせて?」
「だから…それも…いいんだってば…」
「そんなわけにいくかよ!
彼女に奢られ続けてるようなもんだぞ!」
俺はニノの食器を
取り上げるようにしてかっさらい
自分のも重ねて持ち上げた。
「今度からさ…洗い物は俺がする!
メシは作れないけど洗い物はできる!…たぶん…」
ぷっ( *^艸^)と吹きだしたニノが
眩しすぎてたまんないけど
できるだけ顔がデレないようにして。
「ほら…ソファーに座ってテレビでも観てて?
すぐに終わらせるからさ~(≧∇≦)b」
「じゃあ…お願い、する…」
心配そうに振り返るニノを
シッシとソファーに追い払った。
俺だっていちおう一人暮らしをしてるんだ!
毎日少量の洗い物くらいしてるんだ!
張り切って腕まくりをして
豪快にザブザブと洗い始めて
大量の洗剤と1トンくらいの水を使って
皿6つとカップと箸を洗い上げた。