第6章 青春のシトリン【N×S】
ヨロヨロしながらリビングに行くと
ちょうど6時になるとこだった。
シン…とした部屋…
ひんやりとした空気…
少し落ち着くことができて
俺は溜息をつきながらソファーに沈む。
ニノがウチの学校に来てから
まだ今日で3日目…だよな…
実動で言うと…2日(◎-◎;)。
俺はどうしちゃったんだろう…
いま寝室で寝ているのって
ニノ…だよな(;^_^A?
俺の知ってる
あの、ニノ…だよな?
つい2年前まで
大学のサークルでペアを組んでて
恋人だった智くんと同じくらい
共通の時間と経験を共にした男…
どちらかというと内向的なのに
俺にはよく懐いてくれて
プライベートでも
一緒に出かけたりメシ食ったりして
…可愛がってた。
そう…
可愛がっていたんだ。
でもそれは
後輩として…であって
合宿で一緒に風呂に入っても
向かい合ってメシ食っても
同じ部屋で寝泊まりしても
ドキリ♡…としたことなんて
一度もなかったし…
ましてや
愛おしさを感じたことなんて…
………(。ー`ωー)
……ドキリ♡…?
……愛おしさ…?
確かにこの2日
割と…
いや、ずっとか…?
ウキウキ…とか
ワクワク…とか
気持ちは弾んでる…と思う。
それは…認める。
壇上で新任の挨拶をするニノに
小さなガッツポーズを送ってから…ずっと……
俺は…
ニノのこと…目で追ってる?
一緒に過ごす時間が…心地よすぎる?
時々感じる
ドキリ♡とか愛しさ♡とか
嫌じゃない?
つか……嬉し、い…?
俺は………俺は……………
だぁーーーっ(>ω<〃)!
わからん!
少し落ち着こう!
ニノはフレッシャーズなんだぞっ?
初めて出る社会に慣れるのに
必死なんだぞっ?
そんな時に先輩である俺が
気が散るようなことしちゃダメじゃん!
俺は勢いよく立ち上がった。
きっと…可愛い寝顔に
ほんの少し動揺しているだけだ。
何かしよう。
何かして気持ちをフラットに…
泳ぎ気味の俺の視線は
キッチンを…ロックオンした。