第6章 青春のシトリン【N×S】
【翔】
ニノが差し出した手の中に
小さくちんまり乗ってたのは
…白いマシュマロ♪
「俺ね…ずっとこれに
口づけてみたかったんだ♡」
そう言ってほっぺたを薄く染めながら
クフッと笑うニノは…男なんだけど…
オトコ…なんだけど……
……天使(〃▽〃)?
いや、実際は
頭の上に輪っかもないし
背中に羽根があるわけでもない。
天使みたいに…可愛いって……こと?
なんだ、これ……夢、か?
あぁ…夢なのか…(*^^*)
「…見ててね?」
それでも
目の前にいるニノは
上目遣いに俺のことを見ながら
指でつまんだマシュマロを
ゆっくり唇に近づけていって…
…ちゅ(//∇//)♡
そっと…優しく…口づけた。
…ビクン♡
なぜか…胸が震えて。
それから
アソコがドキドキと脈打って。
…って……
え(◎-◎;)なんでよ…?
なんで俺が…ニノに……?
あぁ、そっか…夢だからか(´•ω•`)
なんとか納得させて
可愛い天使ちゃんを見ると
「んふふ(^^)甘いね♪」
目を細めて笑うニノの唇に
マシュマロの白い粉が…
「ニノ……付いてる♪」
「んふ♪何が~?」
「ほら、それ…白いの…付いてるって」
俺はふわりと手を伸ばす。
「…どこ?…とってよ」
「うん、ほら…こっち来い」
「翔ちゃん…早く…」
「とってやるから!…こら、逃げんなって」
「翔ちゃん…」
「ニノ、ほら…」
「翔ちゃんっ…」
「…ん?」
「翔ちゃんってば!」
視界がゆらりと揺れたから
目をシパシパさせて
もう一度焦点を合わせると
髪の濡れたニノが
ソファーの端っこで俺のことを見てて。
手には…缶ビール。
あ、そっか…風呂上がりか。
「あれ…ごめ…俺、寝ちゃってた~?」
目をクシクシと擦ると
「どんな夢みてたのよ…
手がフワフワさまよってたけど~?」
ビールをグビ…と飲みながら
苦笑いする横顔に
夢の続きのように
ちょっと…ドキドキしちゃって…