第6章 青春のシトリン【N×S】
【翔】
彼女も…
女友達もいないって…
やっぱりさ…
さっき思った通り
ニノと女子って結びつかないんだよ(・・;)
そういう記憶が
俺の中に一切ないって…
……どういうことだろ。
2個下のニノがサークルに入ってきた時
俺はもう智くんと付き合ってて
そんな俺とすぐにペアを組んだニノは
それを知ることになっても別に驚くでもなく
むしろ『翔ちゃん翔ちゃん』とくっついてきて
かなりの時間を一緒に過ごしてた。
俺が卒業するまでの約2年…
…女子の影、なし…(◎-◎;)。
それって………
口の中のスモーキーな肉を
グビッと飲み込む。
「なぁ、ニノ…」
思い切って聞いてみる…か?
「今日の岡田さんとのラリー…凄かったな(^^♪」
「え?…あぁ、あれね…うん、楽しかった!
でも数週間ラケット握ってなかったからさ~…」
「いやいや…ちゃんと脚、動いてたよ!
JK達の視線を奪いまくってたもんな~♪」
「そんなの…(。ー`ωー)」
「どーよ…ピチピチのJKに囲まれる気分は(*^^*)?」
俺のその
至極フツーな…健全なはずの質問に。
ニノは明らかに
面白くなさそうな
興味もなさそうな
そんなつまらなそうな顔をして
「別に……どーでもいい……(。ー`ωー)」
そう言った。
それは…
照れ隠しでもなんでもなさそうで。
彼の放った言葉通り
本当にどーでもよさそうに
聞こえ…ちゃったよ……
ニノ…お前……(*゚∀゚*)
コッチ側の人間、なのか…?
ずっと勝手に
ノーマルだと思い込んできたけど。
つか…まぁ、さ…
俺もかつて
大野智という人にひどく惹かれただけで
自分がゲイだという認識は
未だにハッキリもってはいなくて。
次に好きになる人が
男なのか女なのか…ということで
しっくりくる答えが
手に入るような気がしてるんだ。
だから…
コッチとかアッチとか
言える感じでもないんだけどね…(^^;?