第6章 青春のシトリン【N×S】
そのあとは…
相葉さんとも
もちろん女テニの方とも
言葉を交わしている余裕はなく
黙々と指導に打ち込んだ。
去年は女テニの顧問がおばちゃんで
バランスをとるために
指導はコーチ陣にほぼ任せていて
俺は聞かれたことに答えたり
球出しのサポートをしたりと
かなり地味な顧問として活動していたから…
いやはや…今日は( ̄∇ ̄*)疲れたのなんの。
最後に円陣組む頃には
もう脚がカクカクふらついてる状態だった。
あぁ…こんな時こそ
栄養のある美味いもん食いたい(≧∇≦*)!
…でも。
女テニの方が少し早く終わって
男テニ解散後
急いで教師の更衣室に走って戻ったけど…
もうニノの姿はなかった。
「…ちぇ。帰るの早えーな( ´・・)…」
なぜだか少しガッカリしてる俺がいて。
夕飯…どーしよっか…
ソワソワしながらスマホを開いたら。
ピロン♪とタイムリーにLINEが入った。
『お疲れさまです。
よかったら今夜も食べに来てください。
時間がないので生姜焼き定食にします。』
なんだよ~照れくさいのか?
改まった言い方しちゃってさ~(^^♪
ニヘラ~(*´∀`)♪…と。
顔が緩むのが自分でもわかって
慌てて『ありがとう』のスタンプを送って
スマホの画面を暗くしたら…
同じようにニヘラ~(*´∀`)♪と笑ってる
岡田さんと相葉さんの視線が
ビリリ…と俺の目にくい込んできた。
「なっ、なんすか~…?」
急いでジャージを脱ぎ捨てて
ワイシャツとスーツに四肢を通していく。