第6章 青春のシトリン【N×S】
【翔】
なんか…
ウキウキと…心が弾む(*^^)v
去年度の女テニの顧問は
お名前だけお借りしてるような
60近いおばちゃん先生だったから
月に1~2回コートに顔を出して
ニコニコ見ているような感じだった。
それはそれで微笑ましく
JK達に囲まれて楽しそうに喋る
可愛いおばちゃんだったけど…
今日からはそのポジションに
…ニノがいる(≧∇≦)b
それだけで…
なんでか
無性に嬉しさが込み上げてきた。
昔ペアを組んで
かなりイイ線いってた俺たち…
その…熱いけど爽やかだったあの頃を
思い起こさせるニノのジャージ姿も
なんかやたらに眩しく見えて。
俺の出たあとも別のヤツと組んで
鋭いテニスをやっていたんだろうな…
そう思ってチラリ…目をやると
岡田さんとちょっとしたラリーになってて
JK達がザワザワしながら群がってる。
久しぶりに見る
ニノの躍動する身体…(〃▽〃)
鋭い目つきで岡田さんの動きとボールを読み
持ち前の反射神経と瞬発力で淀みなく拾う。
バックもボレーも
相変わらず器用にさばいていくから
その滑らかな動きに
男子達までがどよめき始め
「すげぇな…岡田コーチに負けてねぇじゃん」
「あの人、文化系って感じじゃなかったか~?」
なんていう声まで聞こえてきて(^^)。
ついこの間まで現役だったんだし
俺とは体のキレが違うのは当たり前。
2年も本格テニスから離れてる
先輩の俺の方がなんだか誇らしくなるような…
そんな嬉しさが
身体中を駆け抜けていくようだった。
俺の可愛い後輩が…ペアの相棒が…
生徒たちに認められて。
今日から一緒に顧問として
コイツらを導いていくんだ~(*^^)v
やっぱニノを誘って正解だった。
俺は心の底から満足して大声を出した。
「うぉい、お前ら~!
こっちもガンガンいくぞ~(≧∇≦)b」