第6章 青春のシトリン【N×S】
「ニノ、コーチの先生たちを紹介するよ!
こちらが男子の方のコーチ、相葉さん。
こちらが女子のコーチの岡田さん」
「よろしく!」
噂のイケメンコーチか…
翔ちゃんの方がずっとイケメンだよな~…
「二宮先生、なんて呼べばいい~?」
「えっ??」
「俺はずっと、ニノって呼んでるけど」
「じゃ、俺もニノでイイかな~?俺は雅紀でいいよ!」
「あ~、はい…」
「もう~!堅っ苦しいのはなしだよ!仲良くしようよ!ねっ!!ニノ♪」
右手を出されて何となく握り返したら、
相葉さんはニコニコ人懐っこい笑顔で俺を見つめた。
「じゃあ、ニノ、分かんないことなマネージャーが教えてくれるから」
「マネ…ああ…」
「翔ちゃん、行こう!!」
………翔ちゃん??
翔ちゃんって……コーチと顧問が、馴れ馴れし過ぎないか?
俺は、翔ちゃんの腕を掴んでコートを歩いていく相葉さんを睨みつけた。
………あ…
刺さるような視線に気づいて振り返ると、
口元だけで笑って腕組みをして俺を見ている岡田さんと目が合った。
あ、やべっ///(・_・;)
「櫻井先生はあんなふうだけど、鈍いからね~
言いたいことははっきり言わないと、分かんないよ~」
「…言いたい…こと…って」
「ふふ、まあいいよ、
折角ラケットも持ってきてるし、少し乱打でもどう?」
「あ、はい!お願いします」
岡田さんの言ったことは少し…
いや、かなり気になったけど。
岡田さんの腕前はなかなかで、
必死にくらいついた俺は、久々に良い汗を流した。
1ゲームわってふと見ると、翔ちゃんが、生徒に指導しているのが見えた。
やっぱ、カッコいいよな~…♡
………(。-`ω-)
そんな手取り足取りの必要有るかな?(-ω-)/
教えてもらってる生徒も、何だか赤くなってるし…
↑少なくともニノにはこう見えたらしい…
もしかして、
前途多難なのかな…?
俺は、嫌な予感に、眉を顰めた…