第6章 青春のシトリン【N×S】
【ニノ】
最初はさ、
『あり得ないっつぅ~のぉ~!!』
って思ったよ!
少し前のドラマのセリフじゃないけどさ(^^;
引っかかるところは多々あったけど、
一番なのは、
『俺がノーマルで、JKのスコートにデレデレするだろう…』っていう勝手極まりない決めつけ!
JKのひらひらスコートなんか見ても、
何も思わないし…
大体、俺がノーマルだって、
決め付けてさ!!
『俺はノーマルなんかじゃなーーーーい///』
↑どんな叫びだよ、それ…
絶対に断るって…
120%やるもんか!って、そう思ったよ~
でもさ……
男子部の顧問を、翔ちゃんがやってるって…
しかも毎日練習は一緒?
放課後まで、翔ちゃんと一緒にいられる…
コーチがちゃんと居るんなら、
俺は翔ちゃんと一緒に、練習を見守るふりで、
仲良くお話しなんぞしていても、
何の不自然さも無い訳で…
男テニの顧問と、暗い部屋で活動してる地味~な
考古学同好会の顧問よりも、
↑勝手に緩い同好会の顧問ヤル気でいた人(-.-)
同じテニス部の男子と女子、
時に、合同練習なんぞ、
計画してもいいんじゃない~?
時間にしたら、ほんの30秒弱の間に、
そこまで計算して、シュミレーションして、
俺は『OK』したんだ。
翔ちゃんは、予想を超える大喜びで
俺を抱き締めてくれた……
くれたけど……
久々のこの感じに…
翔ちゃんの腕の中に包まれる感じに、
俺はドキドキが止まらなかった。
インカレの試合とかで、勝ちを決めた瞬間、
翔ちゃんが広げた腕の中に、
何のためらいも無く飛び込んで抱き締めて貰ってたことを、思い出してた。
俺にとって、
震えるほどに懐かしくて…
そんで、
ちょっぴり苦しい思い出だ。
もうあれから、2年以上たつんだな~