第6章 青春のシトリン【N×S】
「ほらこれ!!セーターとか?どこ入れる?」
翔ちゃんは俺のお気にの青いセーターを手にして俺に見せた。
「セーターは取りあえずいらないから、
そのまま段ボールに入れといてもいいけど…」
「いや、入れっぱなしだとよくないよ!
こっちのケースに移しとこうか?
透明だから、何が入ってるか見えるし♪」
「あ、うん…それでいいよ…」
もう(^^;結局自分で決めるんなら、
俺呼ばなくても、よくね??
そう思いながらも、俺の服を出してケースに並べている翔ちゃんに、
しばし見惚れる…
その青いセーターだって、翔ちゃんが似合うって、
そう言ってくれたから、
俺の一番のお気に入りになったんだ…
「あ!!これって、俺があげたやつだよな~?
まだ持ってたんだ~(^^)
しかし~、大分着込んだな、これも…」
そうだよ……
そのトレーナーは、翔ちゃんがくれたんだ。
ネットで注文したら、
間違って同じの2枚来ちゃったから、一個あげるって。
偶然同じ日に着てくことがあって、
ペアルックだってサークルのみんなに揶揄われた。
そしたら翔ちゃん、
『だって俺たち付き合ってるんだもんな~♡』
って……
そう言って、俺の肩を抱き寄せたんだ。
みんなが俺たち二人を揶揄って騒ぐから、
俺は心臓の音が聞こえなくって、ホッとしたっけ…
そんな風に、俺の生活に凄い影響力を持って、あなたは今もいるんだよ…
全然気付いてないんだろうけどね…
「ニノ~?これも並べちゃっていいの~?」
折角、俺と翔ちゃんとの甘い時間を邪魔するように、
大野さんがリビングから声を掛けて来た。
ちぇっ///(-ω-)
俺は大野さんに呼ばれて、しぶしぶリビングへ…
「あっ!!それは!!」
キッチンにいたはずの大野さんは、俺が担当だったDVDを手にしてて……
その箱の巨乳のお姉さんは、誘うような怪しい目で俺をじっと見ていた。
慌てて大野さんからお姉さんを奪い返した俺に、
何事かと翔ちゃんも出て来た。
最悪だ//////( ̄▽ ̄)