第5章 復活アメジスト【S×M】
「ニノと相葉くんの時は、全くじれったいって思って、いろいろ世話焼きたくなったくせに、
自分たちのこととなると、ホント、からっきしで…
臆病で前に進むことが出来なくて…
潤のこと、ずいぶん待たせちゃった…」
「翔くん、そんなこと…」
割って入った松潤を、優しい眼差しで制して、
翔ちゃんは続けた。
「嵐がこんなに忙しく無い頃、その満たされない気持ちを埋めるように、俺は潤と不安な夜を過ごした。
その頃は、気持ちを確かめ合うことも、
先の話をすることも無い、
ただ、その場の不安から逃れられればいいって、
そんな関係だった…
いや正確には、そんな関係なんだと、
自分自身に言い聞かせていただけ…
不安を解消するんなら、
ニノでも相葉くんでも大野さんでもいい筈だけど。
俺は潤しか考えられなかった…
他の人じゃダメで、潤がよかったんだ…」
「…翔くん…」
「あの頃から…潤のことが好きだったんだ、
誰よりも…でもそれを認めるのが怖くて…
勝手にそれは恋じゃないと決めつけていた…」
翔ちゃんが吐露する言葉の数々は、
俺たちに向けて、というよりは寧ろ、
自分で気持ちを整理するために、
敢えて言葉にしているようにも見えた。
二人には、10年分の思いも込めて、
幸せになって欲しい…今まで、押さえていた分、
もう解放していいんだよ…そう言いたい。
……あ、もう十分開放してるか~?
俺は、松潤の上半身に見た、
おびただしい数のキスマークを思い出して、
ふたりの激しい夜に想いを馳せた。
………(。-`ω-)
翔くん、絶倫なんだな…きっと…
「潤のこと、大切にするから…」
「翔くん!」
きっぱり言い切った男らしいい翔ちゃんの横で、
松潤は華の様に幸せそうに笑った。
俺たちは、幸せを掴んだ二人を、
心の底から祝福した。
よかった…ホントに…
……翔ちゃん…松潤…
絶対に幸せになってね…