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Jewelry♢ボックス【気象系BL】

第5章 復活アメジスト【S×M】



俺もそうだ。

潤を誘おうって、そう思っても、
そのタイミングが、もう無くて…

潤は、芸能界の友達をどんどん増やしていき、
そんな仲間と仲良くやっているのを聞くにつけ、
もう、俺の入る隙間なんかないのかな?

『もう俺のことなんか必要じゃない』

勝手にそう決めつけてた。

『翔くん、翔くん』
って、俺の後に付いて来ていた松本潤は、
もういないんだって。


話せばよかったのか……

こんなにずっと近くにいたのに、
遠ざけていたのは俺自身だった。


「だから、翔くん…改めて言わせて欲しい…
翔くんが好きです!だから、俺と付き合ってください」

「潤…」

潤が、真っ直ぐに俺を見て、
飾らない、素直な言葉で伝えてくれた。

なら俺も…ちゃんと向き合わなきゃね…
俺の気持ちと、彼の想いに。

「潤…俺、俺もずっと潤のこと、忘れられなかった。
好きだって思っちゃいけない、
そんな気持ちはマイナスなんだって…
勝手に決めつけてた。」

「………」

潤の大きな漆黒の瞳に、吸い込まれそうだ。

大きく息を吸い込んで、覚悟を決めた。

立ち上がって、彼の側まで行き、潤の潤んだ瞳をじっと見つめた。


「潤、一緒に歩いて欲しい。
俺の側で…一番近くで、俺のこと見ていて欲しい…

潤……愛してる……」

「しょおくん!!」

潤が、俺の胸に飛び込んできた。

その身体をしっかりと受け止め、
背中をしっかりと抱き締めた。


………この温もりが、どんなに欲しかったか。

付き合っているときは気付かなかった、
俺の中での潤の存在の大きさ。


「ごめんね…俺が逃げてた」
「そんなことないよ!俺だって……俺も怖かった…
ぶつかって拒否されること。
そんなことになるなら、今のまま、メンバーのままでいい、って…

そう思ってたんだ。」


俺と同じだったんだな…

鼻をくすぐる潤の香水は、
あの頃と変わらないけど、
あの頃より少しだけ、大人の匂いに変わってた。


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