第5章 復活アメジスト【S×M】
【櫻井】
雑誌の取材が終わって、
ギリギリに楽屋に入った。
部屋の中をチラッと見ると、
奥のソファーで潤はパソコンを開いていた。
俺は直ぐに目を反らせ、荷物だけ置いて、
メイクルームに向かった。
まあ、今まで撮影してたからね~?
そのまま行けそうなので、
直しだけしてもらい、楽屋に戻った。
「相変わらず忙しそうだね~、翔くん」
ニコニコしながら、智くんが俺にくっ付いて座った。
まただ…(;´∀`)
内心そう思ったけど、そのまま素知らぬ顔で
新聞を広げた。
「ねえ、翔ちゃん、25日の夜って、
予定あり?」
「25日…?」
相葉くんに目を向けると、
ニノがその膝の間に割って座り、
ゲームをしていた。
………こいつら、全く……(-ω-)/
なんか最近、この二人…正確にはニノが変わった。
「どうどう?」
ニノが居座っているから身動きが取れないまま
相葉くんが俺に聞いた。
その日って……
少し前に友達から飲みの誘いは受けていた。
『スケジュール確認してまた連絡する』
そう返事したまま、放置してるだけで、
とりあえず予定はない。
「翔ちゃんのさ、生誕祭、5人でやろうよ~
紅白司会、お疲れさま会も兼ねて♪」
ゲーム機から顔を上げて、ニノがそう言った。
相変わらず、相葉くんに凭れたまま…
「生誕祭って…悪いよ~、みんな忙しいのに…」
「忙しいって言っても一日だけでしょ?
それに、一番忙しいのは翔ちゃんか相葉さんでしょ?今は…」
「でも~…」
遠慮があるからね?
渋る俺を尻目に、
ニノは智くんにも予定を確認してから、
「Jは~?その日なんかある?」
と潤に振った。
潤がゆっくり顔を上げこっちを見ると、
ドキンッと心臓が跳ねた。
「……俺は、空いてるよ」
「じゃ、決まりね♡
時間はまた連絡するから~」
ニノは俺に向かってウインクして見せた。
何度も言うけど、
相葉くんの胸に凭れかかって……