第5章 復活アメジスト【S×M】
オープニングの
全員が集合しているステージ。
俺たち四人は
司会で前に出ている翔くんのすぐ後ろで
その背中を見守っていて…
「ホレボレしちゃうよね~翔ちゃん(^^♪」
「…えっ?」
「安心して見てられるじゃん?」
「…あ…あぁ、うん…そうね…」
いくつもの歌の生番組の
司会を経験している翔くんは
本当に堂々としていて。
すずちゃんを優しくリードしながら
内村さんとの息もピッタリ(*^^)v
相葉くんの言う通り
なんの不安もなく見ていられるその背中…
俺だけじゃなくて
嵐のメンバーが全幅の信頼をおく
その頼もしい背中を
あの頃のように
ふわり…と抱きしめたい…
唐突に
そんな思いが噴出した。
「お疲れさま(^-^)♡」
仕事を終えて帰ってきた俺のマンションで
洗面所で手を洗う翔くんの背中を
そう言いながら
よく抱きしめていたっけ…
欲情した翔くんに
そこで抱かれたことも何度もあった(//∇//)
翔くん……
今、アナタは…
何を考えているの……?
毎日が充実しすぎてて
もう俺との過去なんて
振り返ることすら…してないのかな……
鍋部で少しだけ距離が縮まっても
それはもう…
メンバーとしてのコミュニケーションでしか
…ないのかな……
「…松潤?…だいじょぶ?」
逆側の大野さんからも
そんなふうに突っ込まれて…
「え?…う、うん…だいじょぶだよ?」
俺は…
心の中で小さく首を振った。
ダメだダメだ…
仕事中にこんなこと……
翔くんには
カチッとした俺のこと…見てて欲しいから。
せめて……
嵐のメンバーとしては
翔くんの隣りに立てる男で…いたいから。