第5章 復活アメジスト【S×M】
【松本】
この10年以上の長い時間…
引きずっている想いは
それなりに隠せてきた…と思ってる。
……だよな?
不仲説を隠れ蓑に
必要以上の接近や接触は
避けることができたし…ね。
それに…
翔くんは個人の仕事が
どんどん忙しくなっていったし
俺も交友関係が広がって
嵐の外の付き合いが増えたから
周りにそれを隠すと同時に
自分自身のことも欺くことができた。
…でも。
20年目に突入して
にのあいがくっついて。
ツアーの挨拶や雑誌の取材で
これまでを振り返るような言葉を
何度も口にするようになって。
ギュッとハートの口を結んできた紐が
少しずつだけど緩んできた…のかな…
もう…あの頃のことを取り出して
懐かしんでみてもいいんじゃない?
っていう気持ちがムクムク溢れてきたと思ったら
目の前にいる翔くんが
突然…光り輝き出した……
そんな感じなんだ…(〃ノωノ)♡
ほとんど毎日のように会う度に
一人のメンバーとして見ようとしていた彼が
付き合っていた頃の眩しい翔くんに…
信頼し全てを預けていた頃の頼もしい翔くんに…
…重なる(//∇//)♡
大好きだ…
大好きだよ…
やっぱり俺は…あの頃から、ずっと…(*´`)
未来も約束も…何もなくて
ただただ身体を繋げて
安息を得ていただけだったとしても。
相思相愛の『恋愛』じゃなかったとしても。
俺は翔くんに……恋をしていたんだ(〃▽〃)♡
「松潤?」
唐突に耳元で囁かれ
我に返った。
「珍しいね…魂、飛んでたよ( *^艸^)」
クス…と相葉くんが笑ってる。
あ、やべ……
紅白のリハーサル中じゃん(*゚◇゚)