第5章 復活アメジスト【S×M】
この流れていった月日の中で
櫻井翔はそんな男じゃない…って
今の俺は
もう充分に知っている。
だから。
10周年が過ぎ
15周年も盛大にやらせてもらって
そして…いよいよの
アニバーサリーイヤーへの突入…
そんな節目に
翔くんの気持ちを
知ることができたら…なんて
ちょっとしみじみ
思っちゃってる俺…
それも
時の癒し…のおかげかな。
頑なに避け
封印してきたものを
ほんの少しだけ開いてみようかな…
…なんて思えてきてるのかも。
そんな矢先…
鍋部なるものが発足した。
コンサートの前にご当地の鍋をつつく
…っていうだけのものなんだけど
これが…実にいい。
ヘルシーだし
体が温まるし
何より…
翔くんとの時間がとれる。
差し向かいで
鍋をつつき合っていると
やんわりと避けていた
二人だけになる時間も
ごく自然に過ごせていて…
その昔
よく一緒にご飯を食べていた
あの時間がそのまんま
時を超えて戻ってきたんじゃないかな…
なんて錯覚するほどに。
無理して喋らなくても
驚くほど自然に場をもたせてくれる…
ホント…
VIVA!鍋部♪