第4章 琥珀色の恋【A×N】
【MASAKI】
見られた!!
一番見られたくなかったやつに…
思い出の青いセーター…
去年のコンサ―トで、ニノとやった『UB』
その時着ていたおそろいの衣装…
記念にって、俺とニノで
自分の来ていたやつを貰ったんだ。
この1年、ニノへの気持ちを抑え込んできた。
メンバーとして隣に並べるだけでいいって…
そう言い聞かせて笑っていた。
それでも気持ちが溢れ出しそうになった時、
この青を抱き締めていた。
好きだって…
二宮和也の事が好きだって…
そう叫びたくなる…
そんなときはいつも、二人で持っている
この片割れを見つめてきた。
一時の感情をぶつけることで、
その後全てを失うことになるんだぞ!!
って…
自分自身にそう言い聞かせて来た。
だから、今回もこれをそっと持ってきたんだ。
いつもの相葉雅紀を、ちゃんと演じられるように。
そのお守りのお陰で、ちゃんと3日間乗り切れた。
俺をじっと見つめるニノ…
松潤のLINEには、
『札幌の成功を祝って、
ふたりで濃密な時間、過ごせば?』
『明日はもう帰るだけだから、
少しくらい無理しても大丈夫だから♪』
って…
勝手なこと言うなよ///
今まで俺が、いったいどんな気持ちで乗り越えて来たと思ってんだよ!!
簡単にそんな…そんなこと…
「なんだって~?」
ニノが、仔犬みたいな目で俺を見ている。
松潤の言葉が、頭の中でエコーがかかって大きくなる。
『無理しても大丈夫……無理しても…むり、して……』
ダメだ!!
顔が熱くなる(>_<)
密室で二人…
大切で、大好きで…
んで。
抱き締めたい対象が、目の前に…
なんなら、抱き締めた後、もっと触れたくて、
触れたら、その後…
ダアアアアアアアアァ//////
勘弁してくれよ(-_-;)
俺どうしたらいいんだよ??
何も応えない俺に、
ニノは少し笑って小さくため息をついてから、
部屋のソファーに腰掛けた。