第4章 琥珀色の恋【A×N】
【MASAKI】
いよいよ…
いや、ついに…?
どんな言葉が適当なのかな?
まあ、とにかく、俺達は結成満19年、
20周年Yearを迎えた。
ずっと準備してきた…
記念のコンサート『5×20』
ついこの間『5×10』のコンサートで、
国立の空に舞いあがる風船たちを見送ったような気がするのに…それから10年が過ぎようとしてるんだ…
何だか夢のようだ。
『君のうた』のシークレットトークで、
ニノと翔ちゃんが言っていた。
最初の10年と比べると、次の10年は、
5年くらいの速さで過ぎた…って。
……ホントに、そう思う。
有り難いことに、仕事が増え、
いろんな人に『嵐』っていう存在を覚えてもらって。
それこそ、小さい子から、お年寄りまで…
たまに会うJr.の子に、
『嵐さんが目標です!』
な~んて、言われると、
何だか、くすぐったい様な気もする。
いつの間に、
俺達が目標とされる側に来たのかな?って…
先輩の背中を追いかけて走ってきたのに、
気が付いたら、
追いかけられる先輩になっていた。
大切なのは
ずっと変わらず5人でいられたこと。
後ろから見守ってくれる温っかい存在、
大野智。
気配りと決して手を抜かない頑張り屋、
櫻井翔。
嵐のステージを業界注目の位置まで押し上げた、松本潤。
そして……
何でも器用にこなす天才的感覚の持ち主、
二宮和也。
この4人に…俺はちゃんと何かを返せてるのかな?
しっかり5分の1の存在として、
嵐の20年に貢献できて来たのかな?
目を閉じると浮かんでくる、これまでの日々…
辛いことも、苦しいことも、
全部抱えて、俺達は5人で歩いて来た。
………考えただけで、涙が出そうだよ…
「頑張っていこう!」
そう声を掛けたのは、他でもない…
嵐4人の中での特別な人…
……二宮和也…