第4章 琥珀色の恋【A×N】
『心をフラットに…』
『きーぷthe平常心』
『5人でいるために』
そんな言葉たちを
自分の中での合言葉みたいなのにしたら
その日の夜の
相葉さんちでの特別レッスンも
なんとかこなすことができた。
もちろん…ドキドキはしたけど。
でも
一生懸命な相葉さんのために
俺も…
一生懸命になることの方を
優先できたのかな…
昼間…
そうするって決めたから。
俺は……
相葉さんのことが…好きだ。
もう自分を誤魔化すつもりはない。
でもそんな俺の気持ちを
ハッキリさせられないことで
相葉さんを傷つけるのは嫌だし
嵐が壊れてしまって
みんなを傷つけることだって
絶対にしたくない。
それでもし
相葉さんと離れてしまう…
なんてことになったりしたら…
俺、は………
だから…大丈夫。
このまま行く。
相葉さんの…
それこそ熱いシャワーに包まれながら
そばで笑う
そばで生きる
それだけでいいと…
思うことにしたんだ。
「おつかれ!…ニノ…
ゆっくり休んでよ~♪」
玄関先に送りに来てくれた相葉さん。
俺は軽く親指を立てて
ニマッ…と笑ってみせた。
その先の練習も
追い込みに入ってからも
俺は大丈夫だった。
いや…まぁ……
完全では、ないけどさ……
コンサートのことを考え
真っ直ぐな気持ちで頑張っている
相葉さんに…応えたい。
もう…傷つけたくない。
そう思う気持ちがあれから
加速度的に強くなっていったんだと思う。