• テキストサイズ

Jewelry♢ボックス【気象系BL】

第4章 琥珀色の恋【A×N】



「……ニノ…?」

ニノは真っ赤な顔して俺を睨んだ。

えっ??どうして…?
俺そんな怒らせるようなこと…


でもそれはほんの一瞬で、直ぐいつものニノに戻って、

「もう~、熱なんかある訳ないじゃん!」

って…

相変わらず赤い顔して、俺から顔を背けたニノは、

「あ~、腹減った!なんか食べよっかな~?」

と、そのまま俺から離れて行ってしまった。


………なぜだろう…?
胸の奥が、チクリと痛んだ。

その痛みの原因を探すけど、よく分からなくて…

俺はぼんやりとニノの後姿を見送っていた。


「相葉先輩~、完璧でしたか~?」

そんな俺に、翔ちゃんが声を掛けて来た。

「あ、ああ、も、もちろん!昨日の猛練習の甲斐があったよね~」

「ホントに。あの時間は無駄じゃなかった!ってことだよな~…付き合ってくれて、ありがとね」

「ありがとなんて、そんな!!誘ってもらって良かったよ!俺の方こそ、ありがとね。」

俺は感謝の言葉を翔ちゃんに伝えた。


「それはそうとさ、ニノ、なんかおかしくね?」
「えっ??ニノ?」
「うん…気のせいかな~?何となく元気ないしさ、無理して笑ってるっていうか…」

翔ちゃんも気付いてるんだ…
ニノが変だって。

「そう、だよね…疲れてるのかな~?」

翔ちゃんの疑問に、ごく当たり前の返事をしてみたけど、ホントは何か違う気がしてた。

「相葉くんが今一番一緒にいるんだから、なんか聞いてみたら~?悩んでるのかもしれないし…」


悩んでる??ニノが?…何を…?


「もしかして、恋愛絡み…とか~?」

翔ちゃんはそう言って笑った。
勿論冗談で言ったんだろうけど…

俺の胸は、奥の方でまた小さく傷んだ。


その痛みの訳が分らないまま、みんなから離れた席で、ひとりゲームをするニノの背中を見つめた。


/ 727ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp