第4章 琥珀色の恋【A×N】
【MASAKI】
5人での振り合わせ。
必至に頭ん中でカウント取りながら身体を動かす。
昨日、翔ちゃんと散々やったから、
あ、やったって、ダンスだよ?
↑分かってるわい///
凄い身体が動くし、
バッチリついていけてるし、
我ながら完璧なんじゃないかな?
って思って嬉しい。
チラッと翔ちゃんを見ると、
翔ちゃんもカッコつけて踊ってるとこ見ると、
そういう余裕があるってことらしく…
無駄じゃなかった2時間に感謝した。
一反休憩になって、
俺はタオルで汗を拭った。
「凄いじゃん」
んっ??
俺と同じように、汗を拭きながら、ニノがそう言った。
始めは何の事か分かんなくて、??ってなったけど、それが、昨日復習したアクセントダンスのことだって分かると、俺は嬉しくなった。
ニノに褒められた(≧▽≦)
「でしょ??完璧だったよね~?」
「うん…夕べあの後、頑張ったんだな…って分かるよ」
「ありがと!!」
俺は嬉しくなって、思わずニノに抱き付いた。
褒められたくてやった訳じゃないけど、
人間って、認められると嬉しいもんなんだ…
って、改めて知った。
特にさ…
ニノに褒められたから…かな?
どうしてかな??
他の誰よりも、ニノに…
ニノに『頑張った』って…そう認めて欲しくて。
「ありがと~!!にの~///」
「ちょっ///ちょっと、離せって…」
俺の腕の中で、小柄なニノがもごもご動いているのが分かって、俺はニノを離した。
「ごめん、ごめん…ニノに褒められて、嬉しくって~、つい…」
「ったく…」
「あれっ?ニノ、顔が赤いよ?熱でもあるんじゃ…」
ニノのおでこに触ろうとして手を伸ばしたら、その手をパチンと払いのけられた。