第4章 琥珀色の恋【A×N】
「ちょっとニノ~~まだなのぉ?
いつまで休憩すんだよぉ…(。ー`ωー)」
一人確認に飽きたらしい相葉さんが
つまんなそうな声を出した。
「これさ~……一人でやってても
あんま練習になんないからさ~(T-T)」
「あー、はいはい……
じゃ、やりますか……っと」
考え事しながら
ずっと相葉さんを見てたことに気づいて
おいおい…と頭を振って。
投げ出してた脚を仕方なく折り曲げて
やっこらせ…と立ち上がろうとした
…瞬間。
「ここでこうでしょー(*^^)?
…こうしてぇ…スリーフォー…あ、ここだ…
この次の…ワンツー…これ!この動き!」
立ち上がりかけてる体勢をうまく使われて
密着ダンスが勝手にスタート…
後半の低い体勢でやる部分じゃん。
「ほら、ここ…バランス悪いと思わない?」
「そ、かな…俺は別に…」
相変わらず
本当にベッタリなダンスで…
ここは特に
足の裏を合わせたり
腿と腿がビタッとくっついたりする
いわゆる脚技のオンパレード。
ステップに集中するから
立って踊る前半ほど
顔が近いことは気にならないけどさ…?
とにかく下半身の密着度…ハンパなく。
「そお?」
「うん、まぁこんなもんじゃない?」
「身長差あるから仕方ないのかなぁ…」
「あ~そりゃすいませんね…だいぶ小柄で」
「違うよ!もっと踏み込んでいいって
言ってんのっ…俺が受けとめるからさっ?」
受けとめる……って……
こんな…体が密着してる状態で
言うセリフかよっ(>ω<〃)
な、なんか…
…カッコいい、じゃん……(〃▽〃)
「…わかった……
じゃあ、もっと入れるよ?
ホントに受け止めてよ?」
「おう!任せてくれ!」
そこからは
その部分を集中的に合わせていって…
そんで相葉さんは…
本当に…
俺を受けとめてくれた。
「いや~…今日はだいぶ収穫あったね♪」
帰り支度をしながら
ニコニコと嬉しそうな相葉さん。
「そ、そう…?」
ダンス以外にも
何か収穫があったような気がして
一生懸命考えるんだけど…
なーんかモヤモヤしたままで
ハッキリしてこなくて。
「も~…相変わらず素直じゃないな」
なんて言いながらも
嬉しそうな相葉さんの顔を見ながら
もうちょっとでわかりそうな
そのモヤモヤの正体を
地味~に探っていた。