第4章 琥珀色の恋【A×N】
【KAZUNARI】
ダンススタジオに
傾きかけた陽の光が差し込む。
二人きりで貸し切ってるスタジオで
さっきから熱心に
振り付けの確認をしているアイツ…
オレンジの柔らかい光が
シルエットを優しく包んで
動きや向きによってはその体を
金色に浮かび上がらせてる。
「…スリーフォー…
ターーン、タタターン、タタターーーン…
うーん、ここだよな……このっ、この動き…」
何をやるときでも
ひとつひとつの動作が
いちいち全力投球…( ̄∇ ̄*)
コメントをだいぶ滑らせるし
おっちょこちょいでKYだと思われがちだけど
本当の本当の相葉さんのことは
メンバーがよくわかってるし
その中でも
相葉雅紀のことは誰よりも…
なんなら本人よりも…
俺が一番よく知ってる!
…という自信がある(*^^)v
だってさ~…
もう20年以上…ずっとずっと一緒にいるし。
人生の半分以上
同じ時間を過ごしてきてるから
親も知らないであろう
ヘンチクリンな癖だって
俺は知ってたり( *^艸^)。
他のメンバーだって知らないような
お互いの弱みを握り合っていたり。
ずっと…見てきてるからね…
いつも…相葉さんを見てる…
息をするように自然に
隣りに…いるから。
だけど…
今年のツアー曲で
相葉さんとユニットを組むことになって
『UB』という曲で
やたらと体を密着させるダンスを
一緒にやることになったんだけど…
これがね…(。ー`ωー)
どういうわけか
思った通りに動けないのよ。
うーん…なんで、なのか…(◎-◎;)
ユニットバスの設定を思いついて
ドイツから振り付けのための
ダンサーを呼んだのは
紛れもなく俺、だけどね(;^_^A?
まさか…こんなにベッタリ交わるような
ダンスになるとは思わなくて…
そもそも普段
男同士でこんなに密着すること自体
ありえねー感じなのに…
相手が相葉さん…だからね?
なんか今さら…照れくさくて。
笑えてきちゃって( ̄∇ ̄*)。
うまく…集中できないんだよねー…ww
だって…相手…
あの、相葉さん…だからね?
もう笑うっきゃないでしょ……