第3章 ブルートパーズの束縛【O×N】
【KAZUNARI】
エレベーターで偶然松潤と一緒になった。
しかも奇跡的にふたりっきり…
俺はいつものように黙ってゲームをしてた。
すると、松潤が、
「最近どうよ?リーダーと」
「うん…まあまあかな…」
……………?
………んんっ( -_・)?
なんか今、凄いビックリすべき事、
言ったか?
あんまり普通に、しれっと言うから、
うっかり聞き逃しちゃった。
でも、なんだか違和感で……
俺はゲームの手を止めて松潤の顔を見た。
ニコニコと、エレベーターの中には相応しくないくらいの爽やかな笑顔……
「……えっと、あの……」
「なに?」
「今さ、なんか言った、よね?」
「なんか、って?」
それが分からないから聞き直してるんだよ!
その時、『チーン』と俺たちの目的階に着いたことを知らせる可愛い音がした。
松潤の後についてフロアに出ると、
人がいて、もう話の続きが出来なくて。
俺たちは無言のまま楽屋の前についた。
俺の頭の中は、??で一杯だよ!
松潤がドアノブに手を掛けたその時、
中から何やら言い争うような声が……
松潤が俺に『シー』と唇に指を当て、
俺たちは揃ってドアに耳を当てた。
すると、相葉さんの声が漏れてきた。
『翔ちゃんのスイッチ探したいんだ』
スイッチ?……翔ちゃんの?
翔ちゃんも何か言ってるけど、
うまく聞き取れない。
『…んな可愛いニノっ…せて…るかよ』
大野さんだ!
聞き取れないところもあるけど…
この話って……
『俺も可愛い翔ちゃん見たいよ』
『やめろぉぉぉ』
バカでっかい相葉さんの声と、
高めの大野さんの声に混じって、
翔ちゃんの低音ボイスが漏れてきていて……
お前ら〜///
こんなとこで、そんな話(-_-#)
松潤は俺の顔を見て、
ニヤリと笑ってから、
「お取り込み中みたいだけど、
入ろっか?(^^)/」
……………この人…??
あいばかの頼み事から察するに、
翔さんと付き合ってるのか?
まさか……?
「はよー♪…なんのスイッチの話~?」
俺のスイッチのお話だよね(-。-;)
恥ずかしくって、顔から火が出そうになりながら、俺も松潤に続いて楽屋に入った。