第3章 ブルートパーズの束縛【O×N】
【KAZUNARI】
「じゃ、俺、行くよ」
疲れてまだ夢の中の大野さんを残して、
雑誌の取材がある俺は、 迎えの車に乗った。
俺だって、寝ていたいよ(-。-;)
「夕べも大野さん、家に泊まったんですね」
「うん、始めたばっかのゲームが
楽しくてしょうがないみたいでさ…」
聞かれてもいないのに、
勝手に取って付けたような言い訳を
している自分に、少し笑える。
「夢中になりますよね〜、最初って。
でも意外ですよ〜、大野さんがゲームって」
「ねぇ〜、俺も。」
マネは俺の適当な話を
そのまんま鵜呑みにしたみたい。
俺と大野さんの関係は、
誰にも秘密だから、
マネージャーたちも当然知らない訳で。
一緒に俺ん家とか、大野さん家に送って貰ったり、同じところに迎えに来てもらっても、
全然怪しいとは思っていないらしい。
実際、知ったらどう思うんだろう?
マネはともかく、他のメンバーは…
絶対に、知られたくないって訳でもないいんだけどさ~…なんか、恥ずかしいし。
それに5人のグループの中に、
そういう特別があるって、
やりにくいじゃん?
今日は翔ちゃんと二人でのテレビ誌。
「おはよ~♪ニノ、何だか肌のツヤいいじゃん♪」
「そ、そうかな~?」
「夜更ししててあんまり寝てない時は、
結構ツヤも張りもないよ~(^^;」
そうなんだ…(´-ω-`)
翔ちゃん、よく見てる。
でも、夕べも、まあまあ夜更ししてるんだけどね~…艶がいいのは、大野さんの『アレ』のせいかな~?
つ~か、俺、何考えてるんだ(*ノωノ)
ひとりで昨日の情事を思い出して赤面した。
すると、
そんな俺に翔ちゃんが、
いきなり直球をほうり込んできた。
流石の俺も狼狽える
ドストライクのスピードボールだ。