第3章 ミッション失敗の翌日
スケアさんは、まだ怒りが収まりきらない3人を宥めている。
「ごめんごめん。その代わりにカカシ先生の顔を撮るのに協力するからさ。今度は写真技術でね」
スケアさんのカメラマンの実力が遂に発揮されるようだ。
(スケアさんのカメラマン姿かぁ…いいなぁ、見てみたい…)
「写真技術って、そのカメラを使うわけね!」
サクラは、カメラに興味津々で、キラキラ瞳を輝かせて見つめている。
「連写して、一瞬の隙をつくわけか。」
サスケ君は、スケアさんの考えを瞬時に見切り、答えを言った。
「そのとおり。僕の作ったこの連続撮りカメラなら1枚は撮れるはずだよ。」
「よし、じゃあ今からやるってばよ!」
ナルトは元気モリモリで
向上心が溢れている。
この和気藹々とした空気の中で場違いな人間がいる。
そう、現役上忍の私だ。
早く帰って始末書を書きたい。
間に合わなければ、更に叱られる。
眠いし、もうフラフラだ。
「あ、ごめんね!私は始末書あるから帰るね。みんなお疲れー。」
そう言って
皆にサヨナラして歩き出した。
「さん、待って」
背中からスケアさんの声が
聞こえた。
「えっ!?」
思わず、大袈裟に振り返れば、
にこやかに笑う、スマートなスケアさんがいた。
(反則です…その笑顔、お見事です。)