第9章 reunion
「これがちゃんとした穿界門か」
「そうじゃ。本来であれば一人一匹ずつ地獄蝶が必要じゃが…」
『安心して、私の地獄蝶だけで何とかなるから』
「流石じゃの、蝶」
全員が安心して穿界門を通る
ふと思いつく
これ、このまま進んだら普通の道路だ…と
「そういや、行きの穿界門を出る時、ガーベラを見た気がしたんだ」
一護が唐突に言う
『ガーベラ?』
「そうそう。」
「…そんなの儂は見とらんぞ」
「僕も見てないぞ黒崎」
「俺もだ」
「私も見てない」
『気の所為なんじゃない?』
本当はあの時のガーベラでしょうけど
「そうか?なら気の所為か」
一護がそう言った時、出口が見える
こっそり夜一がこちらにやってくる
そして先頭の一護が穿界門を抜けた
「え…」
一護、織姫、石田くん、チャドくんの順で穿界門を抜けていき、全員が悲鳴あげていた
『夜一』
「そろそろ来るじゃろ」
ドンッ
急に音がしたと思えば、下に大きな布が広がる
『さ、行きましょ』
「そうじゃな」
私と夜一は二人で安全を確認してから穿界門を抜けた
「おかえりなさーい♪みなさん♪」
布の後方にはテッサイとジン太がいた
ウルルが持っていた布から一護達が出てくる
そして先頭にいるのは喜助だ
「…浦原…さん」
「…お帰んなさい、黒崎サン。
聞いてますよね、アタシの事」
喜助はそう言うと帽子を外す
「本当にすいませんでした…!」
「…やめてくれよ、いーんだよもう。別に怒ってる訳じゃねえし。別に悪いことした訳じゃねえだろ。気持ちの在り処はともかく、俺らはあんたに助けてもらったし、強くしてもらった。感謝してるさ。
だから…謝んねーでくれよ」
「…はい…」
「……ただ…一つだけ訊いていいか?
俺にホントのことを言わなかったのは…言えば俺がビビって逃げると思ったからか?」
「当たりっス!!」
満面の笑みで喜助が答える
ゴガン
一護が喜助を肘で殴った
「そこだけ腹立つ!!」
「ま…まさかヒジが来るとは…予想外っス…」
「…それから…ルキアにだけはちゃんと謝ってやってくれ。…多分あいつも、俺らと同じこと言うだろうけどさ」
「…はい…」