第6章 start
隠密機動より中央四十六室へ
行方不明及び重禍違反者一名発見。
東梢局 十三番隊所属 朽木ルキア
「石田!?どうしたのそのケガ!?」
越智先生がそう言った
あの後、喜助たちが疲れきって帰ってきていた
一護は無傷で登校してきてたのになぁ
病院に行っていたのか、石田くんは遅刻してきた
「階段から落ちました。」
いや、嘘下手かよ
「へー。ま、いいや。
席ついて。授業続けるから。」
越智先生…それでいいのね…
ふと、横を見ると一護がじーっと石田くんを睨んでいた
「あまり気に病むな。貴様のせいではない。
やつの自業自得でついた傷だ」
ルキアがコソッと一護に話しかける
「べっ…別に!あんなモン、心配するほどのケガじゃねーよ!」
「ほう、誰が心配してると言った?
私は気に病むな、と言ったのだぞ」
二人ともコソコソ話してるつもりだろうが、私には丸聞こえだわ
休み時間に入り、啓吾たちが石田くんを見たと話していた
どうやら、石田くんは俳優志望だと思われたらしい
それもそうだ。虚も一護の姿も一般の人には見えないのだから
その日の夜だった
『喜助…ルキアちゃんが…』
「ええ、知ってますよ」
『そう…』
「助けにでも行きますか?」
『わかってて聞く?』
「…立場的には…助けに行けませんもんね」
『だから、私は尸魂界側で手を打つから安心しときなさい。
で、一護と石田くんが戦いに行ったみたいだけど……仲間思いもいいけど、ちょっと無謀ね』
思わずため息をつく
「何事も経験っスよ。」
『喜助がそう言うなら、任せとく』
「?何しに地下へ?」
地下へ降りようとしたのがバレたようだ
『ウルルの手伝い。穴掘ってるんでしょ?』
「お見通しでしたか」
『ええ。とびっきり深い穴、掘ってくるわね!!』
私はルンルンで地下へ向かった
「とびっきりって…どれだけ深く掘るつもりっスか…」
相変わらず、悪戯がお好きなようで…
時間は少しだけ遡る
「私は…少し…こちらの世界に長く関わりすぎたのか…」
「イィエーッス!!わかってンじゃねえか!!」
赤髪の死神が電柱の上に立つ
「まァ、言い方変えりゃ、こうして現世に長居したおかげでてめェはちっとばかし、長生きできたってコトだがな!ルキア!!」